あれとぴ*アレルギーの話題

アレルギー家族を持つ父親として気になったアレルギーの話題についてのブログです。※アレルギーという話題の性質上、本ブログの情報の活用による責任は負いかねますので、ご了承ください<m(__)m>

次のリンク先ではアレルギーに関するニュースをクリップしています。
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アステラス製薬とアストラゼネカが「みんなの喘息川柳コンテスト」を開催。2014年12月9日まで募集中。

アステラス製薬アストラゼネカが、2014年9月29日、「チェンジ喘息!Voiceプロジェクト」の一環として、「みんなの喘息川柳コンテスト」を開催し、募集を始めたということです。募集期間は12月9日までで、コンテストのウェブサイトから投稿できます。

◆紹介記事


チェンジ喘息!プロジェクト 「みんなの喘息川柳コンテスト」を開始 : J-CASTトレンド

 

◆公式サイト・応募受付サイト


チェンジ喘息!Voiceプロジェクト


チェンジ喘息!Voiceプロジェクト みんなの喘息川柳コンテスト

http://naruhodo-zensoku.com/voice-pj/senryu/?r=v_c_b4

東京都内のぜんそく患者への医療費全額助成を2014年度末で認定申請受付を終了する条例が可決成立。

東京都内のぜんそく患者への医療費全額助成制度について、2014年度末で認定申請の受付を終了する条例が可決成立したとのことです。


東京新聞:ぜんそく医療費全額助成 都、打ち切り条例可決:社会(TOKYO Web)

 

この制度は東京大気汚染訴訟の和解に基づき行われていましたが、財源不足により新たな申請受付を終了することになったものです。

東京都は、認定患者については、2017年度まで全額助成、以降は月6千円を超えた分を支給する方針で、さらに18歳未満の患者については、全額助成を今後も継続するとのことです。

 

◆東京都の助成制度

大気汚染医療費助成制度のご案内  東京都福祉保健局

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kankyo/kankyo_eisei/taiki/iryouhi/

IKEA(イケア)が販売したパスタ、「大豆」混入の可能性があるため自主回収。大豆アレルギーの方は要注意。

イケアが販売したパスタに原材料名に記載のない「大豆」が含まれているおそれがあるため、自主回収しています。

「IKEA」がパスタ約11万袋を回収 大豆が製造過程で混入 : 社会 : スポーツ報知


PASTAÄLGAR FULLKORN エルク型 全粒粉パスタ、および PASTAÄLGAR エルク型パスタ 自主回収のお知らせ - 原材料名に記載のない大豆が含まれているおそれがあります。 - IKEA

以下、上記リリースを引用します。

お客さまにお知らせ申し上げます。イケアのスウェーデンフードマーケットで販売されていたPASTAÄLGAR FULLKORN エルク型全粒粉パスタとPASTAÄLGAR エルク型パスタに原材料名に記載のない大豆が含まれるおそれがあることが判明しました。イケアでは事前措置として、上記製品の自主回収を実施いたします。 なお、今回の自主回収はすべての日付スタンプが対象となります。

大豆はアレルゲンのひとつであり、大豆アレルギーのある方が本製品を食べるとアレルギー反応を起こすおそれがあります。

なお、大豆アレルギーのない方は、なんの問題もありません。

大豆アレルギーをお持ちのお客さまや大豆アレルギーを起こすおそれがあるお客さまは、製品を召し上がらないようお願いいたします。また、製品を最寄りのイケアストアまでお持ちいただければ、商品代金を全額払い戻しいたします。
本件に関する詳細は、イケア・ジャパン カスタマーサポートセンターのフリーダイヤル(0120-151-870)までお問い合わせください

お客さまにはご迷惑をおかけしますことを心よりお詫び申し上げます。
 
イケア・ジャパン カスタマーサポートセンター
フリーダイヤル:0120 -151- 870(受付時間:9:30 -18:00)
Eメール: IKEA.RECALL@ikea.com
※ご連絡いただくお客さまの個人情報は本件についてのみに使用し、その他の目的には一切使用いたしません。

保護機能が低下した皮膚から食物たんぱくが吸収され発症する食物アレルギー

朝日新聞の記事で、食物アレルギーが皮膚からも発生することがあるという内容が紹介されています。


食物アレルギー、皮膚からも - けんこう処方箋 - アピタル(医療・健康)

『近年、保護機能が低下した皮膚から食物たんぱくが吸収されてアレルギーを招くという説が注目されている。日本では、小麦たんぱくを含んだせっけんを使って小麦アレルギーを発症した例が問題となり、皮膚からの食物吸収も食物アレルギーの原因であることが示された。

 主なアレルギー症状は、皮膚が赤くなる、じんましんが出る……など。呼吸困難、嘔吐(おうと)、血圧低下など生命にかかわるアナフィラキシーショックを引き起こすこともある。』

「茶のしずく石鹸」によるアレルギー発症事例で大きな話題となりました。


茶のしずく石鹸事件の概要【悠香】 - NAVER まとめ

 

経皮感作による食物アレルギーは研究途上のようですが、医療従事者向けではありますが、こちらに詳しく解説されています。

『まず、食物そのものまたは食物蛋白を含む化粧品・スキンケア製品がバリア異常のある皮膚に接触した時に局所の発赤、痒みなど接触蕁麻疹の症状が出現する。やが
て、実際にそれら特定の食物を経口摂取した際に即時型の食物アレルギーの症状が誘発されるという経過が多い。』とあります。

子どもの場合には、皮膚炎のあるところに直接食物が接触したことをきっかけに、その食物を食べた際にアレルギー症状が出たり、大人の場合では『主婦や調理師、食品加工業勤務など、食品に素手で高頻度に触る職業性のものが報告され、我々もエビなどの魚介類や果物のキウィ、野菜のチコリによる接触蕁麻疹から発症し、アナフィラキシーへ発展した例』もあると紹介されています。

また、茶のしずく石鹸のように『加工された食物蛋白や食物由来の蛋白分解酵素などを含む化粧品や石鹸の皮膚への曝露により感作され、実際に食物を摂取した際に発症するものもある。」ということで、『海外の疫学調査でピーナッツオイルを含むスキンケア製品を使用するグループでピーナッツアレルギーの発症が多いという報告』があることや、『蛋白分解酵素のパパイン(パパイヤを原料とする)を含む洗顔料に感作され、食物アレルギーの症状を発症した』といった事例も紹介されています。

 

◆その他参考サイト等

接触皮膚炎│かゆみナビ
下の方に加水分解小麦入り石鹸による食物アレルギーが紹介されています。

アレルギーQ&A|いたやどクリニック
乳幼児のスキンケアなどが紹介されています。

 

 

 

新生児期からの保湿剤塗布によりアトピー性皮膚炎の発症リスクが3 割以上低下。アトピー性皮膚炎発症が卵アレルギーの発症と 関連。国立成育医療研究センター(NCCHD)の発表

独立行政法人国立成育医療研究センター(NCCHD)が発表したアトピー性皮膚炎の研究成果が大きく報道されています。


乳児に保湿剤を塗ることでアトピー性皮膚炎の発症率が3割低下 - NCCHD | マイナビニュース

赤ちゃん保湿剤「毎日・全身」…アトピー発症3割減

乳児のアトピー予防には保湿剤有効 世界で初の発見 - 産経ニュース

新生児期から保湿剤を毎日、全身に塗布することでアトピー性皮膚炎の発症リスクが3割減少するというもの。

報道の多くはここまでですが、もう一つの成果として、『アトピー性皮膚炎あるいは
湿疹を発症した乳児では卵白に対するIgE 抗体が非常に高い値(オッズ比4倍以上)を示すことを確認』し、アトピー性皮膚炎発症が卵アレルギーの発症と関連することも確認したとあります。

しかし、一度アトピー性皮膚炎になると保湿剤を塗るだけではIgE 抗体の産生を防ぐことはできず、卵アレルギー等の発症を保湿剤だけで予防することはできないということです。

以下、プレスリリースから引用します。

http://www.ncchd.go.jp/center/information/topic/images/topic141001-1.pdf

国立成育医療研究センターの斎藤 博久 副研究所所長・大矢 幸弘 生体防御系内科部アレルギー科医長のグループは、アレルギー疾患の発症予防に関わる仕組みの解明を目指した臨床研究を実施しました。
本プレスリリースのポイント
○ 成育出生コホート研究におけるランダム化臨床研究介入試験で、新生児期からの保湿剤塗布によりアトピー性皮膚炎の発症リスクが3 割以上低下することが分かりました。そして、アトピー性皮膚炎発症が卵アレルギーの発症と関連することも確認されました。
○ この度の臨床研究の結果、乳児期のアトピー性皮膚炎は、食物アレルギーなどのアレルギー疾患の発症誘因となることが示唆されました。
○ 今後、アトピー性皮膚炎の発症率をさらに減少させ、食物アレルギーの発症予防を実現することを目的として、国立成育医療研究センターではさらなる臨床研究を実施することとしました。

 

背景
医療行為の有効性に関する高いレベルの根拠(エビデンス)を示すためにはランダム化臨床試験(RCT)が最も適切な方法です。RCTでは、あらかじめ仮説などを公的機関のウェブサイトに登録して公開する必要があります。後でいろいろな項目を解析して有効性を示した結果だけを発表するという行為を防ぐためです。
今までアレルギー疾患の発症予防については、妊婦のアレルゲン食物制限など様々な試みが行われていましたが、ほとんど失敗していました。
今回、私たちは乳児期からの保湿剤の使用がアトピー性皮膚炎の発症を予防できるかもしれないという仮説をRCT の手法を用いて証明しました。アレルギー疾患の発症予防の試みとしても世界初であり、10 月1 日発刊の米国アレルギー臨床免疫学会雑誌に掲載されることになりました。


研究手法と成果
国立成育医療研究センターで実施中の成育出生コホート研究およびその他の最近の研究成果より、乳児期にアトピー
性皮膚炎を発症した子どもは食物アレルギーなどの他のアレルギー疾患を発症するリスクが非常に高いことが示唆されていました。
今回、成育出生コホート研究におけるランダム化臨床研究介入試験で、新生児期からの保湿剤塗布によりアトピー性皮膚炎の発症リスクが3 割以上低下することが分かりました。そして、アトピー性皮膚炎発症が卵アレルギーの発症と関連することも突きとめました。
微量の血液でアレルギー反応をおこすIgE 抗体を測定する新規方法をもちいることにより、アトピー性皮膚炎あるいは湿疹を発症した乳児では卵白に対するIgE 抗体が非常に高い値(オッズ比4倍以上)を示すことを確認しました。

今後の展望・コメント
最近になってアトピー性皮膚炎の皮膚では免疫細胞が表皮を貫いて突起を伸ばしていることが分かりました。今回の検討において保湿剤は皮膚乾燥を防ぎアトピー性皮膚炎の発症を防ぐことが示されましたが、一度アトピー性皮膚炎になると保湿剤を塗るだけではIgE 抗体の産生を防ぐことはできませんでした。
これまでの成果を総合すると、アトピー性皮膚炎から他のアレルギー疾患の発症を防ぐためには、保湿剤だけでは不十分で、皮膚炎症を抑え免疫細胞の突起を引っ込めさせる必要があると想定されます。
このことにより、将来の日本国民のアレルギー疾患発症率を大幅に減少させることができると期待されます。

La Jolla 研究所名誉所長:石坂 公成 先生のコメント
「大変興味深い論文です。生後6ヶ月間保湿剤を塗ってやることで、アトピー性皮膚炎の発症率が低下することは非常
に面白いと思います。乳児のアトピー性皮膚炎は他のアレルギー性疾患の発症の原因にもなるので、生後6ヶ月間の治
療が、それ以後1ー2年間での他のアレルギー性疾患の発症にも影響があるか否かを調べることをお薦めします。」

http://www.ncchd.go.jp/center/information/topic/index.html

汗をかく機会を増やすことで、アトピー性皮膚炎の症状が改善

アトピー性皮膚炎と発汗の関係について、週刊ポストに記事がありました。

◆痛痒いアトピー性皮膚炎 汗をかいて洗い流すことで症状改善

http://www.news-postseven.com/archives/20140928_277875.html

大阪大学医学部附属病院皮膚科の室田浩之先生の話とポイントが紹介されています。

汗をかかないことで、熱がこもり皮膚の温度が上昇、乾燥も進み、感染も起こりやすくなるため、汗をかいた方がいいといいます。

日常で汗をかく機会を増やし、汗をかいた後は水で洗い流すか、おしぼりなどで十分に汗を拭きとることが大切。発汗後のケアが重要ということです。

記事では、ステロイド外用薬も効きにくい患者40症例で治療を実施した結果、大半が約1か月で症状が改善したと紹介されています。

 

神奈川県立保土ケ谷高校のシックスクール訴訟、9月30日に判決の記事。国のシックハウス対策等の紹介も。

 神奈川県立保土ケ谷高校の屋上防水工事で使用した有機溶剤が教室に漏れたことにより化学物質過敏症になったとして、同校の元教諭が県に対して損害賠償請求をした訴訟の判決が横浜地裁で2014年9月30日に行われるという記事が毎日新聞に掲載されていました。

◆くらしナビ・ライフスタイル:シックスクール、責任は誰に
毎日新聞 2014年09月26日 東京朝刊 

http://mainichi.jp/shimen/news/20140926ddm013100010000c.html

校舎の新築・改築時に多くの児童生徒が体調を崩すシックスクールが2000年代初めに発生し、今でも体調不良に悩む方がいることを紹介するとともに、学校施設の約7割は築25年以上経過し、うち改修を要する施設が9割という国の有識者会議でのデータをみると老朽化した校舎の改修工事が今後多く発生することから同様の問題が起きないか懸念されることが書かれています。

◆保土ケ谷高校での事象毎日新聞記事から引用)

『保土ケ谷高では2005年5月、生徒660人のうち308人が頭痛などの体調不良を訴えた。原因は04年9〜10月に、老朽化した校舎の雨漏りを直す屋上防水工事で使った、塗装の下塗り剤に含まれるキシレンなどの化学物質だった。雨漏りの原因となった多数の亀裂から校舎内に広がり、教室の空気を汚染した。特に工事の真下にあった音楽室では05年4月までに、文科省の定める基準値(1立方メートル当たり870マイクログラム)を超えるキシレンや、厚労省の暫定目標値(同400マイクログラム)を超えるTVOC(総揮発性有機化合物)が検出された。』

【2014/9/30追記】判決日ですが、まだニュースにはなっていないようです。この裁判の記録などを紹介しているブログにも9/30 23:58時点でも掲載されていません。

【2014/10/1追記】ニュース記事では見当たりませんが、判決が出たようです。請求棄却とのこと。判決の概要はこちらで紹介されています。


保土ヶ谷高校シックスクール裁判雑記

 

厚生労働省シックハウス対策

厚生労働省は、シックハウス対策として2002年までに13の化学物質の指針値を設定していましたが、13の化学物質以外の物質による問題もあるということで、2012年度からシックハウス問題に関する有識者会議を再開して、新たな規制を検討しているそうです。

平成26年度化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会 |厚生労働省

化学物質の安全対策サイト|厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/seikatu/kagaku/
化学物質の安全対策に関する情報シックハウス対策)

以下の化学物質について指針値が示されています→室内濃度指針値一覧
ホルムアルデヒド
アセトアルデヒド
トルエン
シレン
エチルベンゼン
スチレン
パラジクロロベンゼン
テトラデカン
クロルピリホス
フェノブカルブ
ダイアジノン
フタル酸ジ-n-ブチル
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
   
ちなみに、国民生活センターへのシックハウスの相談件数は、2013年度で205件で、2000年代初頭に比べて半分〜3分の1にはなっているものの、ここ数年はあまり減っていないとのことで、一層の対策が必要と思います。

 

(参考)シックハウスなどの定義
出典:http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1206/h0629-2_13.html

シックハウスシックハウス症候群/シックビルディング症候群
住宅の高気密化や化学物質を放散する建材・内装材の使用等により、新築・改築後の住宅やビルにおいて、化学物質による室内空気汚染等により、居住者の様々な体調不良が生じている状態が、数多く報告されている。症状が多様で、症状発生の仕組みをはじめ、未解明な部分が多く、また様々な複合要因が考えられることから、シックハウス症候群と呼ばれる。

化学物質過敏症
「快適で健康的な住宅に関する検討会議」報告書(平成11年1月)、厚生科学研究「化学物質過敏症に関する研究(主任研究者 石川 哲)」(平成8年度)によれば、下記のとおり。
最初にある程度の量の化学物質に暴露されるか、あるいは低濃度の化学物質に長期間反復暴露されて、一旦過敏状態になると、その後極めて微量の同系統の化学物質に対しても過敏症状を来す者があり、化学物質過敏症と呼ばれている。化学物質との因果関係や発生機序については未解明な部分が多く、今後の研究の進展が期待される。

○総揮発性有機化合物(TVOC:Total Volatile Organic Compounds)
「快適で健康的な住宅に関する検討会議」報告書(平成11年1月)によれば下記のとおり。
複数の揮発性有機化合物の混合物の濃度レベル。健康への影響を直接的に評価するためには、個々の揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compound)についてガイドライン値を設定していく必要があるが、100種以上に及ぶ微量の揮発性有機化合物の全てについて短期間で健康影響評価を行うのは困難であり、またガイドライン値が設定されていない物質に代替された結果新たな健康被害を引き起こすおそれもあることから、VOC汚染を全体として低減させ、快適な室内環境を実現するための補完的指標のひとつとしての導入が望まれる。

 

(参考)化学物質過敏症に関係する参考サイト

化学物質過敏症とは
NPO法人化学物質過敏症支援センターによる解説。

化学物質過敏症について/千葉県
千葉県庁のウェブサイトでの紹介。

化学物質の安全対策サイト|厚生労働省


化学物質の安全対策に関する情報シックハウス対策)