日経トレンディで「腸内細菌”が、食物アレルギーの新たな治療薬になる!?」として食物アレルギー治療の研究結果が紹介されています。
日経トレンディの連載「医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ」で食物アレルギーの治療に関する新たな研究成果が取り上げられています。
“腸内細菌”が、食物アレルギーの新たな治療薬になる!? 日経トレンディネット
記事では、次のような調査結果や研究結果、参考文献が紹介されていて勉強になりました。
◆日本の全人口の1~2%(乳児では10%)に、何らかの食物にアレルギーがある。
◆アレルギーの発生件数の多い「卵、乳、小麦、えび、かに」、症状が重くなることが多く生命にかかわることもある「そば、ピーナッツ」の計7品目は、食品衛生法で食品の表示義務がある。
◆米国でも3歳以下の子どもの6~8%、大人の3%が食物アレルギーを発症。社会問題に。
Food allergy Definition - Diseases and Conditions - Mayo Clinic
◆『米国シカゴ大学の研究チームは、私たちの腸内に住んでいる細菌が、食物アレルギーを予防するという、非常に興味深い発見を、米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)に報告』
Commensal bacteria protect against food allergen sensitization
◆『一般的な腸内細菌であるクロストリジウム菌が、ピーナッツのアレルギーから人体を保護することを発見しました。クロストリジウム菌は、食物アレルゲンが血流に入ることを防止し、アレルギーを引き起こす食物アレルゲンに感作されることを最小限にします。』
Gut bacteria that protect against food allergies identified | Science Life
記事中にも紹介されていましたが、近年の食物アレルギーの増加の原因として、除菌し過ぎた生活環境や食習慣が、従来からの自然な細菌の組成を乱すためといいます。
「除菌」グッズが売れている現在の日本の状況を考えると、アレルギーに悩む人が増え続けてしまうというになるのでしょうか。